大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)4426 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人工藤精二の上告趣意第一点について。

記録によれば、所論証人A、同Bの両名に関する証人尋問期日は被告人及び弁護

人の出頭した第一審第三回公判の際告知されたのにかゝわらず、尋問期日に被告人

及び弁護人は出頭しなかつたのであり、その後の第四回公判において右証人尋問調

書が証拠調された際にも、証人尋問の適否につき被告人及び弁護人から何等異議の

申立もなく、また同証人を公判廷に喚問する申請もなかつたものである。

かように第一審としては被告人及び弁護人に対しては証人尋問に立会の機会を与

え、被告人の審問権を実質的に害しない

措置を講じたことは明かであるから、被告人が右証人尋問に立会せしめられなか

つたことをもつて刑訴一五九条二項乃至憲

法三七条二項に違反するということはできない(昭和二四年(れ)一八七三号、

同二五年三月一五日大法廷判決。判例集四巻三号三七一頁以下参照)。論旨は理由

がない。

同第二点について。

論旨は原判決の憲法三一条違反を主張するけれども、実質は事実誤認の主張であ

るから、刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らない。また同四一一条を適用すべき

ものとは認められない。

同第三点について。

論旨は、量刑不当の主張であるが本件につき刑訴四一一条二号を適用して原判決

を破棄すべきものとは考えられない。

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よつて同四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年五月一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 粟 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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